職業:大学のキャリアセンターで新卒〜既卒・第二新卒の就職支援を担当(現役)
資格:キャリアコンサルタント(国家資格)の他、CDA(キャリアデペロップメントアドバイザー)、進路アドバイザー、メンタルヘルスマネジメントⅡ・Ⅲ種など、キャリアと心理に係る多くの資格を取得。
経歴:大学を卒業後、5年間で5回の転職(派遣・アルバイト・正社員含む)を繰り返した経験から、職業選択の重要性を痛感。また派遣会社でのコーディネーターとして働きたいと考えていた時期があり、研究の為に約20社の派遣会社に登録した過去を持つ。現在は大学のキャリアセンターで働き、多くの求職者支援に携わる。
筆者は過去に様々な派遣会社で働いた経験があり
紹介予定派遣はこれまでに2回利用し、2社で正社員になりました(現在2社目に在職中)
自身の経験をもとに、紹介予定派遣と派遣の違いをわかりやすく解説していきます。
紹介予定派遣の特徴
紹介予定派遣は、派遣期間を経て派遣先企業に直接雇用されることを目指す雇用形態です。
派遣期間中、派遣社員はその企業との相性を見極め、派遣社員と派遣先企業の両方の合意があれば直接雇用となります。
紹介予定派遣は、派遣期間後の直接雇用が確約されている訳ではありません。
そもそも紹介予定派遣は正式に採用される前にお互いの相性を確認する、いわば両者のお試し期間と言えます。
紹介予定派遣のメリットについてはこちらの記事にまとめています。
よくある間違い
紹介予定派遣は、派遣期間満了後に派遣先企業との「直接雇用」を結ぶ事が前提となっています。
そして、この直接雇用の雇用形態は正社員とは限りません。
直接雇用は企業と労働者の間に何も介在しない雇用形態を指すので、アルバイトやパートでも該当します。
ただし、アルバイトやパートという働き方は「時間の短い勤務」である事が多く、紹介予定派遣での直接雇用というのは
- 正社員
- 契約社員
このどちらかを指しています。
派遣の特徴
派遣とは、派遣社員と派遣会社の間で雇用契約を結ぶ雇用形態で、紹介予定派遣等と比較する際は「一般派遣」「通常派遣」等と呼ばれる事もあります。
派遣社員は就業先の企業から業務の指示を受けて働きますが、業務内容や就業条件の内容、福利厚生や給与の支払いなどは派遣会社が行います。
派遣であれば、正社員や紹介予定派遣とは違い、就業日数や勤務時間、仕事内容や勤務地などの選択肢が多く、ライフスタイルに合わせて仕事を選ぶ事ができます。
紹介予定派遣と派遣の違い
紹介予定派遣と派遣は「派遣会社を通じて派遣先企業で働く」という部分は同じですが、選考方法や派遣期間など多くの部分で違いがあります。
派遣期間が違う
派遣で働く場合、同じ組織で働ける期間は最長3年となっています。
ただし、別の部署に異動するとまた一からとなるので、時給はあまり上がらない事が多いです。
対して紹介予定派遣の場合、派遣期間は最長6ヶ月となります。
あくまでも「最長」なので、これより短くても問題ありません。
ちなみに紹介予定派遣の派遣期間中に業務内容等でトラブルがあった場合は、直接雇用前提でも派遣会社に相談します。
選考方法が違う
派遣の場合、派遣先企業は就業前に派遣社員に対し、書類選考や面接を行う事は禁止されています。これは、派遣社員が雇用契約を結ぶのは派遣会社である為です。
ただし、紹介予定派遣は直接雇用を前提にしている為、就業前の選考に関わる事が認められています。