名前:Kei 職業:大学のキャリアセンターで新卒〜若年者の就職支援を担当(現役) キャリアコンサルタント(国家資格)の他、CDA(キャリアデペロップメントアドバイザー)、進路アドバイザー、メンタルヘルスマネジメントⅡ・Ⅲ種の他、キャリアと心理に係る多くの資格を取得。 資格: 備考:大学卒業後、新卒で金融業界に就職するも1年で退職。その後さまざまな仕事を経験するも、自分に合わず5年間で5回の転職を経験。この経験から仕事の選択の重要性を痛感し、キャリアコンサルタント等の資格を取得して大学のキャリアセンターに転職。これまでに多くの求職者サポートに携わる。 |
「既卒」という言葉は一般的に、卒業してから3年以内で正社員経験の無い方に対して使われます。
ただし、全く働いた経験が無いというより、既卒の期間にアルバイトなどフリーターとして働き、経験を積んでこられた方も多いですよね。
在学中のアルバイトは履歴書の職歴欄に書かない事が一般的ですが、卒業後のアルバイトは職歴欄に書いた方が良いです。
どう書けば求人先に効果的にアピールできるのか、就職活動にに有利な書き方を解説していきますね!
既卒の履歴書はどこで手に入れる?
新卒の就職活動であれば基本的に学校が学生用の履歴書を用意している事が多いのですが、卒業後の就職活動になるとあまり学校の履歴書様式を使う人はいません。
卒業してからの期間が短い方や、その学校でのゼミ内容等をアピールしたいという場合であれば使用しても良いかと思いますが、基本的には使用しない方が無難です。
既卒向けの履歴書が買える場所
履歴書は100均や文房具店、コンビニ等さまざまな場所で販売されています。
アルバイトで使用する履歴書も、正社員の求人に応募する際の履歴書も基本的には同じです。
『100均で買った履歴書を正社員求人に使ってもいいの?』と不安になる方もいるようですが、使用する事自体は特に問題ありません。
ですが、既卒の方はスキルや経験ではなく人柄や素養など潜在的な能力を重視される傾向があります。
市販の履歴書は様々なタイプがあり、よく街中で見かける履歴書はアルバイト向きで、ポテンシャルを記載する欄が少ない物が多いです。
履歴書のサイズはA4?B5?
履歴書のサイズを選ぶ際は、企業側からの指定がない限りA4サイズ(又はA3二つ折りのA4サイズ)を選ぶ事をお勧めします。
『A4でもB5でもどちらを選んでも構いません』と書かれているサイトもありますが…実際の既卒応募ではA4(A3二つ折り)が使われている事がほとんどです。
既卒だと職歴が無い為、人となりを判断する為にはこれまでの経験や自己PRなど、多くの情報を書き込む必要があります。B5だとそのスペースがかなり少なくなってしまいます。
熱意をアピールする為にも、B5はあまりお勧めできません。
既卒の履歴書は手書きとパソコンどちらで作成するの?
様式をダウンロードしてパソコンで作成するのがお勧め
履歴書は手書きかパソコンかという質問をよく受けます。
勿論手書きで作成しても良いのですが、以下の理由やから様式をダウンロードしてパソコンで作成するのがお勧めです。
書き直す手間が容易
手書きで履歴書を作成する場合、一文字でも書き間違えると全て書き直さなくてはなりません。
履歴書は修正ペンやテープ、二重線で消すなどの修正行為ができません。書き直すとなるとかなりの時間をロスしてしまいますので、その手間を考えるとパソコンで作成する事がお勧めです。
使いまわせる
就職活動では、複数の採用試験を受ける事が普通です。
手書きの履歴書は1枚1枚書く必要がありますが、パソコンで作成しておくとその必要がありません。勿論、志望動機などは応募先に合わせて変更する必要がありますが、学歴や職歴など変わらない部分はそのままにして使い回す事ができ、時短になります。
保存が容易
これは手書きで履歴書を作成した就活生の「あるある」なのですが…履歴書を完成させた後、うっかり手元にコピーを残さず応募先に送ってしまうというケースがよくあります^^;
就職活動では、『先に履歴書を渡してから面接をする』のが一般的です。そして、面接では履歴書に基づいて質問される事が多いです。
内容を忘れて、面接に苦労する方は結構多いです^^;
履歴書に書いた事と面接での回答に相違があると、面接官の印象は悪くなります。ですので、手書きで履歴書を書く方には必ずコピーを残しておくように伝えているのですが、パソコン作成なら自動的にデータが残るのでこの心配が無くなります。
質問や枠を自分用に変えられる(裏技)
履歴書は形が決まっているので「この項目に何を書いたら良いのか分からない…」と悩む事もあると思います。
ですが、実は履歴書の項目は自分好みのものに変えて良いのです。(※特に先方の指定がなければ)
勿論、履歴書というのは企業側の欲しい情報が得られるように項目を作っているので、大きく変更する事はお勧めできませんが、例えば『自己PR欄をもう少し大きくする』なんて事もできるのです。
どんな用紙に印刷するの?
これも、よく就活中の方から受ける質問です。
履歴書は「履歴書専用」と決まった用紙がある訳ではありません。
ですが、たまに安価な用紙だととても薄かったり、紙質の悪い用紙も見られます。
あんまりペラペラの用紙だと流石に面接官も気になるかもしれませんね…。
履歴書は普通の白い用紙に印刷すれば問題はありません。
あとは中身で勝負です!
既卒向け|履歴書の書き方
全体的な注意点
まず、履歴書は西暦か和暦(令和など)かどちらかで統一するようにして下さい。
生年月日が西暦で、学歴が和暦になっていたりする方をよく見かけます。
よく学校で「西暦で」「和暦で
西暦・和暦のどちらで記載しても良いので『統一する』という点を意識しましょう。
学歴はどこから書く?中学?それとも高校から?
学歴は『中学校卒業から記入する』『高校卒業から記入する』など、様々なサイトで異なる情報を目にして、混乱している人もいるんじゃないでしょうか^^;
実は、学歴は『いつから書かないといけない』と決まっているものではありません。
ですが大学卒業の方だと、高校卒業から書いている人が多いです。
学歴に関しては、下記の注意点に沿って書かれていれば問題ありません。
- 学校名は略さず正式名称で。
- 最終学歴が中学校であれば中学校も記載。
- 中退した場合は『○○高等学校 中途退学』のように記載。
- 浪人・留年した場合、記載する必要はない。ただし面接で理由を聞かれる可能性が高いので回答を準備しておく。
履歴書の書き方例
履歴書を書く上で注意して欲しい点と書き方例です。是非参考にして下さい。
①日付
書類を提出する日付を記載して下さい。郵送する場合はポストに投函する日で、面接に持参する場合は面接日を書きましょう。
②学歴・職歴
学歴は大学卒なら基本的に高校卒業から記載します。職歴はアルバイトでも記載しますが、カッコ書きでアルバイトと記載しましょう。書き方例はこの章の後に記載しています。
③免許・資格
『持っている免許や資格は全て書かないといけない』訳ではありません。例えば英検3級を持っていたとして、外資系の企業へ応募する際に記載したとしても評価はされにくいですよね。
応募する企業に対してアピールになるような資格であれば書くべきですが、逆に書く事によってマイナスになると感じるなら書かなくても大丈夫です。
④志望動機・自己PRなど
志望動機や自己PRは、既卒の方にはぜひ力を入れて書いて欲しい箇所です。
よく『何を書けばいいのかわからない』という方がいます。ですがそういった場合、原因のほとんどが「自己分析」と「企業分析」の不足によるものです。
「応募先の企業が何を求めているのか」がはっきりしていて、それに対して自分が何をアピールできるのかがわかっていれば、「何を書けば良いのか」と思う事はありません。
職歴の書き方例
アルバイトをしていた場合は、カッコ書きでアルバイトの記載をします。
履歴書の職歴欄には端的に書きましょう。
※通常、履歴書とともに職務経歴書を求められる可能性が高いので、職歴に関してはそちらで細かく記載します。
【例:アルバイト】
20XX年 X月 株式会社○○入社(アルバイト)
店舗での窓口業務のほか、電話応対や新人アルバイトの指導を行う
20XX年 X月 一身上の都合により退職
また、既卒期間に働いていなかった場合は
職歴なし
と記載します。
ただし、面接では空白期間について採用側からほぼ確実に質問されます。
また空白期間が長ければ長いほど不利になりますので、空白期間の間何をしていたのか答えられるようにしておきましょう。
履歴書を書くのが難しい場合の対処法
これまでの生活の中で、自分を自らアピールする機会なんて無かった人が大半だと思います。
それが、就職活動が始まると『まず1分間で自己PRしてください』『貴方を採用するメリットは?』なんて質問がバシバシ飛んできます。
いきなりこんな質問がきたら怖いですよね^^;
就職活動をしていると、最初とまどう事が多いです。
ですが、練習を重ねていくうちに程度の差はあれど皆さん必ず上達していきます。
ただ、就職活動は1人で行っていても中々うまくいきません。
履歴書や自己分析や面接練習などは1人で考えていても限界があるからです。
ですので、就職活動をされる際は是非【既卒に特化した就職サイトや転職エージェント】を使う事をお勧めします。
就職サイトや転職エージェントは、自己分析や履歴書添削、面接練習など全て無料で行ってくれます。
また、大手サイトや大手転職エージェントばかり使っていると中々マッチしない可能性があります。
大手はどちらかというと正社員経験のある第二新卒向けの場合が多いです。
勿論、大手は求人数も多く、自己分析ツールなども充実していますが、就職活動をスムーズに進める為には、既卒に特化したサービスを並行して使っていく事が、内定獲得への近道となります。
既卒に有利な既卒向け就職サイトや転職エージェントについては、下記の記事も参考にしてくださいね!