雇用保険を受け取りたいけれど(以下、失業手当と表記)、「障がいがあると手続きが複雑そう」「求職活動実績ってどう作ればいいの?」と悩んでいませんか?
この記事では、障害を持つ人が知っておきたい失業手当の基本や、求職活動実績の作り方・認められる活動例・注意点をわかりやすく解説します。さらに、ハローワークの活用方法や無理なく実績を積むコツ、トラブル時の対応も紹介しています。この記事を読むことで、安心して制度を活用し、自分のペースで再就職を目指す準備ができるようになります。
障害者の失業手当とは、再就職を目指す期間に生活を支えるための給付金
雇用保険(以下、失業手当と表記)は、働いていた人が離職したあと再就職を目指す期間に生活を支えるための給付制度です。障害を持つ人の場合は就職活動に時間がかかる人でも安心して求職を続けられるように、一般の失業手当よりも給付期間が長く設定されるケースがあります。
失業手当の受給には、離職前に雇用保険へ加入していたことや、ハローワークでの受給資格の認定が必要です。失業手当を受け取る期間中は「求職活動実績」を定期的に報告することが求められます。
一般の失業手当と障害者の失業手当の違い
障害を持つ人が受け取る失業手当は、一般の受給者よりも再就職までの期間を考慮した手厚い制度になっています。特に一般の失業手当と障害を持つ人の失業手当では、支給が始まる時期と受給できる期間が大きく違います。一般の失業手当と障害を持つ人の失業手当の給付日数と金額の違いについて、詳しく解説します。
給付日数・金額の違い
障害を持つ人が受け取る失業手当は、一般の受給者よりも給付日数が長く設定され、経済的に安定した求職活動ができるよう配慮されています。障害を持つ人と一般受給者の給付日数と金額の違いは以下のとおりです。
| 区分 | 一般の受給者 | 障害を持つ人(障害者特例) |
|---|---|---|
| 給付日数 | 90〜150日程度 | 最大360日まで延長される可能性がある |
| 給付開始までの待期期間 | 7日+給付制限2〜3か月(自己都合の場合) | 7日のみ(給付制限なし) |
| 給付金額の算定 | 離職前6か月の賃金日額×50〜80% | 算定方法は同じだが、下限額の特例あり |
障害を持つ人は給付日数が長く、自己都合退職でもすぐに支給が始まるなど、再就職までの期間を支援する仕組みが整えられています。特に体調や通院などで活動ペースがゆっくりになりやすい人にとって、安心して次の仕事を探せる制度といえるでしょう。
求職活動実績とは、再就職に向けた取り組みを証明するための記録
求職活動実績とは、失業手当を受け取るために「再就職に向けて具体的に行動している」ことを証明する記録のことです。ハローワークでは、この実績をもとに「働く意思と努力がある」と判断し、給付の継続を決めます。
求職活動実績として認められる活動には、求人への応募や職員との相談、セミナーの受講などがあります。失業手当の支給を受けるには、原則として認定日までに2回以上の実績を報告する必要があります。つまり求職活動実績は、給付金を受け取りながら再就職を目指すために欠かせない活動です。
求職活動実績として認められる活動例
求職活動実績として認められる活動例として、代表的なものは以下の活動です。
- ハローワークでの相談・求人応募
- セミナー・職業訓練・オンライン講座の参加
ハローワークでの相談・求人応募
ハローワークでの相談や求人応募は、最も代表的な求職活動実績。ハローワークの窓口では、担当職員と一緒に希望職種や勤務条件を整理し、体調や障害の特性に合った求人を紹介してもらえます。
障害を持つ人の場合、専門の相談員が配置されている「障害者専門窓口」で支援を受けることもでき、一般窓口よりも配慮された環境で相談することが可能です。紹介された求人へ実際に応募したり、面接を受けたりした場合も、1回ごとに求職活動実績としてカウントされます。
活動内容を求職活動記録にきちんとメモしておくと、失業認定日の手続きもスムーズになります。ハローワークではこの情報をもとに「いつ・どんな活動をしたか」を照合し、実績として認めるため、メモや紹介状の控えを残しておくようにしましょう。
セミナー・職業訓練・オンラインセミナーへの参加
ハローワークや自治体などが行うセミナーや職業訓練への参加は、障害を持つ人にとって無理なく求職活動実績を積める方法の一つです。履歴書の書き方や面接対策、職業適性検査など、就職に関する講座は求職活動実績として認められる場合が多いです。
最近では、自宅で受講できるオンライン形式の講座も増えています。体調や通院の予定に合わせて参加できるため、外出が難しい人にもおすすめです。受講日や講座名、主催者名がわかる資料(受講証明メールや案内ページのスクリーンショットなど)を残しておくと、失業認定日の手続きがスムーズになります。
手軽で便利なのはリクルートエージェントのオンラインセミナー
求職活動実績を無理なく積みたい人には、リクルートエージェントが開催しているオンラインセミナーがおすすめです。数あるオンラインセミナーの中でも、リクルートエージェントを特におすすめする理由は以下のとおりです。
・登録が簡単(最短3分)
・自宅からオンラインで受講できる
・アーカイブ配信を視聴すれば自分の好きな時間に受講できる
・顔出しが不要なものが多い
・就職活動に役立つ実践的な内容が中心
転職エージェントのサービスは、登録後に面談を受けてからでないと利用できないことが一般的です。また、経歴に不安があったり、転職回数が多かったり、ブランクがある場合は、転職エージェントから登録を断られてしまうことも少なくありません。
その点、リクルートエージェントは登録した時点からオンラインセミナーなどのサービスを利用でき、登録も約3分で完了するため、とても手軽です。
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さらに、リクルートエージェントは登録段階で断られることがほとんどないため、経歴に不安がある方にもおすすめできます。
「オンラインでセミナーを受講しても、求職活動実績として認められるの?」と不安な場合は、念のため受講証明メールを保存しておくと安心です。(オンラインセミナーの参加証明書は通常、ハローワークへ提出する必要はありません。)
オンラインセミナーを受講した場合は「失業認定申告書」に以下のように記入してハローワークへ報告しましょう。

「リクナビNEXT」と「リクルートエージェント」は名前が似ていますが、性質が異なります。リクナビNEXTは求人サイトのため、セミナーに参加しても一般的に求職活動実績にはなりません。
一方、リクルートエージェントは厚生労働省の許可を受けた職業紹介事業者(転職エージェント)であるため、オンラインセミナーの受講も求職活動実績として認められます。
リクルートエージェントのオンラインセミナーを更に詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。
求職活動実績にならないケース
求職活動実績として報告しても、内容によっては認められないケースもあります。
特に、実際の行動が伴っていない場合や、就職に直接関係のない活動は対象外となるため注意しましょう。求職活動実績が認められるかどうかを判断するには、以下の2つの視点から確認しておくことが大切です。
- 認められにくい行動の例
- 判断が微妙な場合の確認ポイント
認められにくい行動の例
求職活動実績として申告しても、以下の行動は実績として認められにくいです。
- 求人サイトやアプリで求人を閲覧しただけ
- SNSで求人を見たり、保存・ブックマークしただけ
- 企業説明会に申し込んだが参加しなかった
- 知人や家族から求人を紹介されただけで応募していない
- 履歴書の下書きや作成準備のみで応募していない
- 就職とは関係のない趣味講座やセミナーに参加した
- ハローワークへ行ったが、相談や応募など具体的な行動をしていない
上記の例は、実際の行動や応募が伴っていないため、「情報収集」や「準備段階の行動」とみなされ、求職活動実績としてカウントされません。
判断が微妙な場合の確認ポイント
「この活動は求職活動実績として報告できるのかな?」と迷う場合は、以下の2つのポイントを基準に判断しましょう。
- 再就職に直接または間接的に役立つ内容かどうか
例:就労支援センターでの相談、面接練習会、合同面接会への参加など。
就職準備やスキル向上につながる内容であれば、実績として認められることがあります - ハローワーク職員に報告・証明できる形になっているかどうか
例:相談記録、紹介状、受講証明メール、案内ページのスクリーンショットなど。
活動の内容を客観的に示せる資料があると、確認がスムーズです。
判断に迷う場合は、認定日を待たずに早めに職員へ相談しておくと安心です。ハローワークの障害者専門窓口では、個別の状況に合わせて実績の扱いを丁寧に確認してくれます。
障害者の失業手当の受給資格と必要書類
障害を持つ人が失業手当を受ける際に必要となる条件や手続きについて、以下のポイントから詳しく解説します。
- 受給できる条件と雇用保険期間
- 障害者手帳・診断書など提出書類の確認
受給できる条件と雇用保険期間
障害を持つ人が失業手当を受け取るためには、「雇用保険に一定期間加入していたこと」が条件になります。一般的には、離職前の2年間で通算12か月以上、被保険者として働いていた人が対象です。
ただし、会社都合の退職や体調などやむを得ない理由で退職した場合は、加入期間が6か月以上あれば受給資格を得られる特例もあります。また、失業手当は「働く意思と能力があること」が前提の制度のため、病気療養中など就職活動が難しい期間は、支給を一時的に延長できる制度もあります。
ハローワークでは障害を持つ人それぞれの状況を踏まえて給付の可否や期間を判断してくれるため、自己判断せず早めに相談することが大切です。
障害者手帳・診断書など提出書類の確認
失業手当を受ける際には、本人確認や離職の証明に加えて、障害の状態を示す書類を提出する必要があります。主な提出書類は次のとおりです。
- 障害者手帳: 障害の程度を証明する基本書類。身体・知的・精神のいずれでも可。
- 医師の診断書: 手帳をまだ取得していない場合や更新中の場合に代用可能。
- 離職票・雇用保険被保険者証: 離職理由と雇用保険加入期間を確認するために必要。
- 本人確認書類: マイナンバーカード、運転免許証、障害者手帳などいずれか。
これらの書類は、ハローワークが給付日数や特例の適用可否を判断するために欠かせません。提出書類に不備があると手続きが遅れることもあるため、事前にハローワークの障害者専門窓口で確認しておくと安心です。障害を持つ人の状況によっては追加の資料が求められる場合もあるため、早めに相談し、必要な書類をそろえておきましょう。
ハローワークで障害者が申請する際の初回手続きの流れ
失業手当を受ける際には、本人確認や離職の証明に加えて、障害の状態を証明する書類を提出する必要があります。基本となるのは障害者手帳で、身体・知的・精神いずれの障害でも対象になります。
手帳を取得していない場合や更新中の場合は、医師の診断書などで障害の状況を証明できれば、特例の対象として扱われることがあります。あわせて、離職票や雇用保険被保険者証も提出し、離職理由や加入期間を確認します。本人確認のためにはマイナンバーカードや運転免許証などの提示も必要です。
書類に不備があると手続きが遅れる場合があるため、事前にハローワークの障害者専門窓口で確認しておきましょう。状況によっては追加の資料を求められることもあるため、早めの相談を心がけてください。
失業認定日の注意点と実績の報告方法

失業手当を受け取るためには、定められた「失業認定日」にハローワークで手続きを行い、求職活動実績を報告する必要があります。この日は、前回の認定日から今回までの期間に「どんな活動をしたか」を証明する大切な日です。認定日は通常4週間に1回のペースで設定され、指定された日にハローワークへ出向いて申告します。
申告時には、求職活動の内容を記入した「失業認定申告書」を提出し、職員が内容を確認します。活動内容に不備や記入漏れがあると、給付が遅れることもあるため注意が必要です。活動内容は「いつ・どこで・どんな活動をしたか」を具体的に書くとスムーズです。
ハローワークの障害者専門窓口を活用しよう
ハローワークには、障害を持つ人の就職を専門に支援する「障害者専門窓口」が設置されています。障害者専門窓口では一般窓口よりも丁寧な対応と個別支援が受けられるため、安心して就職活動を進められます。障害者専門窓口には担当の専門職員(障害者支援専門員や就職支援ナビゲーター)が常駐しており、体調や障害の特性を踏まえて、求人紹介や面接対策、職場定着までをサポートしてくれます。
相談内容は、「どんな仕事が合っているか分からない」「自分に合った働き方を見つけたい」「過去に職場でうまくいかなかった理由を整理したい」など、どんなことでも大丈夫です。初めて利用する人は、通常の受付で「障害者窓口を利用したい」と伝えるだけで案内してもらえます。予約制の相談も多いため、あらかじめ電話で確認しておくとスムーズです。
また、障害者専門窓口では、企業とのマッチングにも力を入れています。障害を持つ人の採用に理解のある「障害者雇用枠」の求人を中心に紹介してくれるため、安心して応募できます。企業側にも配慮事項を伝えてもらえるため、就職後のミスマッチを防ぎやすい点も大きなメリットです。
よくある質問と解決策
障害を持つ人が失業手当を受けるときに、よく疑問に思うことと解決策をまとめました。求職活動実績について悩んでいる人は参考にしてください。
求職活動実績が認められなかった場合はどうすればいい?
求職活動実績として報告した内容がハローワークで「実績として認められなかった」というケースは珍しくありません。たとえば、活動内容が就職に直接関係していなかったり、実施日や証拠となる記録が不明な場合などに起こります。
自分の活動が求職活動実績だと認められなかった場合、どの点が認められなかったのかを担当者に確認しましょう。活動内容そのものが対象外なのか、報告方法に誤りがあったのかによって対処法が異なります。たとえば「求人サイトを見ただけ」「セミナーの内容が就職と無関係だった」といった場合は、次回の認定日までに別の活動を追加して報告すれば問題ありません。
ハローワークでは必要に応じて補足説明を聞いてくれるため、正直に事情を伝えることが大切です。
失業認定日に体調不良で行けなかったときの対応は?

失業認定日は原則として指定日にハローワークへ出向く必要がありますが、体調不良や通院などやむを得ない理由で行けなかった場合は、事前または当日にハローワークへ連絡することで柔軟に対応してもらえる場合があります。無断で欠席すると「求職の意思がない」とみなされ、支給が一時停止されることもあるため、早めに連絡しましょう。
体調不良の場合は電話で状況を説明し、後日あらためて来所日を指定してもらうのが一般的な流れです。場合によっては、診断書や通院記録の提出を求められることもありますが、正当な理由が確認できれば、失業認定日の変更や再設定に応じてもらえます。
また、入院や長期療養が必要な場合は、失業手当の支給を一時的に「延長手続き」できる制度があります。延長手続きを行うと、回復して再び求職活動ができるようになった時点から受給を再開できます。受給期間は最長で3年間延長できるため、体調がすぐれないときに無理をして通所する必要はありません。
担当者との対応に不安がある場合の相談先は?
ハローワークの職員とのやり取りの中で、「説明が分かりづらい」「強い口調で対応されて怖かった」など、不安やストレスを感じることがあるかもしれません。特に障害を持つ人の場合、体調や特性によってコミュニケーションが難しい場面もあります。そんなときは、無理に我慢せず、別の職員や窓口に相談することができます。
まずは、同じハローワーク内にある「障害者専門窓口」や「相談支援担当者」に状況を伝えましょう。担当を変えてもらったり、説明を丁寧にやり直してもらえることがあります。また、家族や支援機関の職員が同席してサポートを受けることも可能です。
求職活動実績が足りないまま認定日を迎えたら?
失業認定日までに求職活動実績が2回分そろっていない場合でも、ハローワークでは体調や家庭の事情などやむを得ない理由がある場合、柔軟に判断してもらえることがあります。
まずは、認定日当日に正直にハローワークの担当者に状況を説明しましょう。「通院が続いていた」「応募したい求人が見つからなかった」など、具体的な理由を伝えることで、次回までの改善策を一緒に考えてもらえます。
多くの場合は「今回の」給付が保留され、次回の認定日に実績を追加して報告する形(先送り)で対応してもらえます。




