名前:Kei 職業:大学のキャリアセンターで新卒〜若年者の就職支援を担当(現役) キャリアコンサルタント(国家資格)の他、CDA(キャリアデペロップメントアドバイザー)、進路アドバイザー、メンタルヘルスマネジメントⅡ・Ⅲ種など、キャリアと心理に係る多くの資格を取得。 資格: 備考:大学卒業後、新卒で金融業界に就職するが1年で退職。その後さまざまな仕事を経験するも、自分に合わず5年間で5回の転職を経験。この経験から仕事の選択の重要性を痛感し、キャリアコンサルタント等の資格を取得して大学のキャリアセンターに転職。これまでに多くの求職者サポートに携わる。 |
採用において、学歴フィルターを設定していると明確に公表している企業はほとんどありません。
ですが新卒で就職活動をした人の40%※が就職活動中に学歴フィルターを感じた事があると言われており、企業にとって新卒の学歴は重要な評価ポイントである事がわかります。
※参照:就職差別に関する調査2019 ー日本労働組合総連合会
新卒程ではないにせよ、第二新卒の就活においても高学歴は有利とされています。
では一般的に「高学歴」とされる大学のランクはどこからなのでしょうか?
第二新卒|高学歴はどこから?就活で有利になる大学ランクと題して解説していきます。
高学歴とは
「高学歴」という言葉の定義は明確ではありません。ですが一般的には偏差値の高い大学出身や修士以上の学位を持つ人を指します。
ただし、就職活動においては「大学院卒」という肩書きがマイナスに働く場合もあります。そのため就職活動においての「高学歴」とは、主に偏差値の意味合いが強いと言えます。
第二新卒の就活で有利になる大学ランク
「高学歴の大学はどこからか」という問いに関しては、主観的なものもあるので一概には言えないのですが、大手企業や人気企業、一部上場企業であれば「MARCH・関関同立以上」から学歴フィルターを設定する傾向があるようです。
下記は企業と大学のランク表ですが、横にスライドさせると就職活動におけるターゲット層にあたります。(あくまで目安です)
- 旧帝大など
- 早慶上智以上
- MARCH・関関同立以上
- 日東駒専、産近甲龍以上
- 上記以外の大学
上記では大学ランクを5つに分けていますが、大学の数は全国に約800程あるので「上記以外の大学」が大半を占める事になります。
大学院卒は高学歴なのに就職活動が厳しい
大学院(修士)以上卒は一般的に見ると高学歴ですが、なぜ「就職活動が厳しい」と言われるのでしょうか。
企業側から見ると以下の要因が考えられます。
- 求められるスキルが異なるため、企業の採用ニーズに合わない場合がある。
- 大学院生は専門性が高く、他分野に転職する場合は適性がないと判断される場合がある。
- 大学院に進学することで就職までの時間が長くなるため、年齢面で不利になる場合がある。
- 大学院卒は学部卒より給与を高めに設定する企業も多いので、逆にそれがネックになり、企業が採用に慎重になる。
その他に「求職者側が学歴を気にしすぎる」事も大きな要因と言われています。
「高学歴ワーキングプア」とは、修士・博士号や難関大学出身であっても、定職に就けず収入が少ない人々を指します。
確かに「高学歴は一流企業に就職しやすい」というのは事実ですが、「学力が高ければ会社で活躍できる」というわけではありません。
一旦「高学歴で一流企業に就職」というレールから外れると、元のレールに戻ることは困難です。そのため、必要以上に一流企業や好条件にこだわり、就職先が見つからないという問題も生じています。
ただし自分の専門性と合致する企業であれば、企業にとって魅力的な人材になります。
Fラン大学とは
「Fラン」という言葉は、元々は河合塾が偏差値35.0未満の大学を「BF」と表示したことが始まりと言われています。
学力が低い人を揶揄する時に使われる事もあり、「MARCH以下はFラン」など極端な意見を見かける事もありますが、MARCHは上位10〜15%に該当するので一般的には高学歴に該当します。
ただし、偏差値は同じ大学であっても学部によって変わりますし、どこからをFランと考えるかは個人の主観による所も大きいです。
第二新卒でも高学歴は有利
新卒採用の場において、学歴はとても重要です。
2015年、ある就職セミナーに申し込もうとした新卒生が、「日東駒専」で予約が満席で取れなかったにも関わらず「東京大学」では予約が可能だったことをツイートし、学歴差別ではないかと炎上する事態になりました。
それ以降にも度々、学歴フィルターの存在について炎上騒ぎが起きています。
学歴フィルターがあると明言している企業はほとんどありません。
ですが、裏で学歴フィルターを設定している企業は多いです。
というのも、職歴が無く判断材料が少ない新卒採用において、「学歴」はその人となりを判断する重要な情報となるからです。
ちなみに採用において学歴フィルターを設定しても、法律的には問題ありません。
新卒採用の時ほど重要視されない
新卒採用では多くの企業が学歴を重視する傾向にありますし、企業によっては学歴フィルターで足切りする場合もあります。
一方、職歴を重視する企業は増えています。特に30代以降の社会人においては、職歴の方が重要視されることが多くなります。
第二新卒の場合、学歴は一定の重要性があるものの、職歴が無い訳ではないため、そのバランスや業界や企業の事情によって、学歴と職歴のどちらが重視されるかは異なります。そのため、「第二新卒だから学歴が重要視される」とは一概に言えません。
最終的には、企業が採用において何を重視するかは、その企業の採用方針や求人の内容によって大きく異なります。自分自身の強みや魅力をアピールし、自信を持って面接に臨むことが大切です。
高学歴を好む企業の特徴
とはいえ高学歴を好む企業の特徴はあります。
老舗の企業や大手企業であれば、高学歴の採用が多いです。
「学歴不問」とあっても採用実績者の出身大学を見ると有名国公立の名前しか無い…なんてことはよくあります。
老舗・大手企業の中には出身大学の派閥がある場合もあり、出世する為にはその派閥に属さないといけない…なんて事もあるようです。
また、高学歴と言われる大学にリクルーターを多く配置している企業も、学歴を重視している企業と言えそうです。
転職回数や短期離職が多い場合は?
20代の平均的な転職回数
平均的な20代の転職回数は1〜2回であり、短期離職とされる期間は2〜3年以内の離職を指します。
第二新卒とは一般的に「卒業後3年以内の求職者」を指すので、転職回数や短期離職が平均より多めです。
転職回数や短期離職が多いと、採用担当者は
- またすぐ転職するのではないか?
- 忍耐力が無いのでは?
- コミュニケーション能力に問題があるのかも…
などなどマイナスの印象を持ってしまいます。
そのマイナス印象を覆すことが出来なければ、採用までの道のりは難しくなります。
採用担当者への評価される伝え方
基本的に、第二新卒を採用するということは「長く働いて企業の根幹となって欲しい」と考える企業がほとんどなので、採用時に一番気になるポイントは「すぐに辞めないか」という部分です。
そのため第二新卒は前職の退職理由を一般の転職以上に詳しく聞かれがちです。
ですので、面接時にはしっかりと採用担当者を納得させられる答えを準備しておく必要があります。
転職を複数回していても、一貫しているものがあれば評価されることも多いです。
また転職が初めてで、かつ在籍期間が短い場合は「自己分析や企業分析が甘かった」と自分の出来ていなかった部分を素直に伝える事で評価される場合もあります。
ハイクラス転職サイト・エージェントは使える?
20代向けのハイクラス転職サイト・エージェントは第二新卒でも使うことができます。ですが、自分に合ったものを選ばないと登録を断られてしまう事も多いです。
また「ハイクラス」というものに明確な定義は無いので、年収500万円をハイクラスと考える人もいれば、800万以上と考える人もいます。
その為「ハイクラス転職」を目指すのであれば、単に「ハイクラス」で探すのではなく、自分がどんな転職サイト・エージェントと相性が良いのかを考える必要があります。
下記記事では、タイプ別に第二新卒におすすめの転職サイト・エージェントを解説していますので是非参考にして下さいね。