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第二新卒

第二新卒|Fラン大学を学歴フィルターで不採用にする企業の見分け方

筆者プロフィール

名前:Kei
職業:大学のキャリアセンターで新卒〜既卒・第二新卒の就職支援を担当(現役)
資格:キャリアコンサルタント(国家資格)の他、CDA(キャリアデペロップメントアドバイザー)、進路アドバイザー、メンタルヘルスマネジメントⅡ・Ⅲ種など、キャリアと心理に係る多くの資格を取得。
備考:大学卒業後、新卒で銀行に就職したものの1年で退職し、その後5年間で5回の転職を経験。この経験から職業選択の重要性を痛感し、キャリアと心理に関する複数の資格を取得。大学のキャリアセンターに転職しこれまでに多くの求職者サポートに携わる。

学歴フィルターという言葉は、就職活動を経験した方なら誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか。

特に新卒の時には学歴が採用に関わる事が多いため、半数近い人が学歴フィルターを感じると言われています。

しかし、社会人経験を経て第二新卒として就職活動を行う場合は、学歴フィルターを設定している企業をどのように判断すれば良いのでしょうか。

この記事では第二新卒|Fラン大学を学歴フィルターで不採用にする企業の見分け方と題して解説していきたいと思います。

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学歴フィルターは存在する

第二新卒女性
第二新卒女性
学歴フィルターってよく聞くけど、そもそも本当に存在するのかな?
Kei
Kei
学歴フィルターはあります。
ただ、採用側は不採用の決め手が学歴だったとしてもそれを公にする事はありません。今はSNSも発達してますし、そんな事を公表するとすぐ炎上してしまいますからね。

学歴フィルターとは、企業が採用時に学歴を重視することを指します。学歴フィルターを設定する事でそれ以外の経歴やスキル、人物像などを見落としてしまう可能性があり、多様性や能力を見極めることができなくなる可能性がある為、世間では批判の対象になる事があります。

学歴フィルターを設定している事が明らかになると、世間から批判される事が多いです。それにも関わらず未だに裏で学歴フィルターを設定している企業は多いです。

以前、ある大手人材会社が「学歴フィルター」とも取れる内容のメールを誤って就活生に送信してしまい、当時ニュースにも取り上げられ大きな話題になりました。

マイナビが今月6日に就活生ら約1万6千人に送信したメールの件名には「大東亜以下⑨」と記されていた。「大東亜」は大東文化大、東海大、亜細亜大の3大学をまとめた俗語だ。

マイナビによると、誤送信先にはこの3大学以外の学生も含まれていた。件名は、人数が同じくらいになるよう就活生を二つのグループに分ける際、社内で便宜上使った表現が誤って記されたものという。

引用:朝日新聞

この件については、人材会社側は「所属大学によってサービスに優劣は無い」と話しています。

ですが(上記の会社という訳ではありませんが)難関大学の学生はエントリー可能時期が早かったり採用枠が多いなど、色々と優遇されるケースもよく見受けられます。

また、新卒採用担当者300人に実施した「新卒採用において重視しているポイント」の調査でも学歴が上位にきています。
近年は学歴より人柄を見る傾向が強まってきているとはいえ、未だ学歴は採用の判断材料の1つになっています。

新卒採用を行う企業の人事担当者
引用:「新卒採用を行う企業の人事担当者300人」2021年7月調査 ベネッセ

実は、採用時には性別や年齢などの制限は禁止されていますが、学歴については厚生労働省の規定はありません。

つまり、学歴を基準にして採用することは法律上問題無いのです。

Kei
Kei
ただ、学歴フィルターの採用が明るみに出る度に批判の声に晒されている事から、法律というよりは倫理的な問題という感じですね

学歴フィルターを設定する理由は?

世間から批判されるかもしれないリスクを抱えながら、なぜ企業は学歴フィルターを設定するのでしょうか。

その理由は大きく3つ考えられます。

採用の手間を省く

大手企業や人気企業になると、毎回応募が殺到します。

多数の応募者の履歴書を読み、筆記テスト等を行い、面接を数回する…というのは、企業側にとって膨大な手間とコストが発生してしまいます。その為、あるレベル以上の学生だけ応募できるように学歴フィルターを設定し、採用の効率化を図っているのです。

優秀な人が多い

優秀な大学の出身者であれば受験を乗り越えてきている事から、それだけ努力をしたり困難に立ち向かう力がある人物だと評価される事が多いです。

学歴という結果よりも「その努力ができるポテンシャルがある」という点も重視されているようです。
また実際、優秀な大学出身者は能力やスキルが高い人が割合的に多いと考えられています。

勿論Fラン大学でも優秀な人は沢山いますし、その逆の場合も多々あります。
ですが割合で考えると学歴フィルターを設定して採用効率を重視した方がメリットと捉えている企業が多いという事かもしれません。

高学歴男性

学歴の派閥がある

大手企業には優秀な大学を卒業した人が多く、出身大学によって社内学閥がある場合があります。出身大学が出世に響くこともあり、学閥が重要なポストに就く際に関係してくる事もあるようです。

学歴フィルターはどこから?ランクはある?

では、学歴フィルターのランクはどこから設定されているのでしょうか。

採用の基準については各企業で違っているので一概には言えないのですが、区切るとすれば下記のような形になる事が多いと言われています。

大学・企業ランク
  1. 旧帝大など
  2. 早慶上智以上
  3. MARCH・関関同立以上
  4. 日東駒専、産近甲龍以上
  5. 上記以外の大学

上記は企業と大学のランク表ですが、横にスライドさせると大体そのターゲット層にあたります。(あくまで目安です)

大企業や人気の企業、一部上場企業であれば「③MARCH・関関同立以上」から学歴フィルターを設定する傾向があるようです。

大手人気企業への就職を目指す場合、旧帝大卒の第二新卒とFランと言われる第二新卒が同じように就職活動をすると、やはり旧帝大の方が採用されやすいです。
(※Fランは不可能と言っている訳ではなく、自分の現在地から上の企業を目指す場合、その矢印の角度が上にいけばいくほど努力しなければならない部分が大きくなるという意味です)

ただし、繰り返しになりますが学歴フィルターの設定に関しては企業によって異なりますし、そもそも学歴フィルターを設定していない企業もあります。

あくまで傾向として捉えて下さいね。

経済産業省の発表によると、日本の企業数は421万社と言われており、そのうち中小企業は99.7%を占めています。また、大学の数は約800あります。上記の表では均等に分けて表していますが、実際は中小・零細企業と上位校以外の大学の割合が大部分を占めています。

学歴フィルターを設定している企業の見分け方

第二新卒女性
第二新卒女性
学歴フィルターを設定しているかどうかって、どうやって見分けるの?
Kei
Kei
見分ける方法はいくつかあります。

採用実績校を見る

大手就職サイトや企業HPの採用ページには採用実績校を掲載している事が多いです。

沢山の人材を採用しているにも関わらず採用実績が「MARCH・関関同立以上」しか掲載されていないのであれば、何らかのフィルターが設定されているように感じますよね。

新卒向けの就職サイトで、フリーワード検索で大学名を入れてみると(採用実績校があれば)ヒットする事があります。自分の出身校はどんな採用実績があるのかがわかると、就職活動を進める上で判断基準の1つになります。

リクルーターの有無

リクルーターとは、出身大学の後輩やインターンなどで秀でた人材を探し、採用につなげる(若手)社員のことを指します。

リクルーターはリクルートする学生を多角的に見ているので、必ずしも学歴だけを見ている訳ではありません。

ただし優秀な大学にはリクルーターの数も多い事から、優秀な大学にリクルーターを多く派遣している企業は学歴を重視している可能性があります。

逆に言うと、リクルーターを派遣されている大学の出身者は、派遣元企業の学歴フィルターで足切りされる事は無いという事ですね。

Fランって何?どのランクを指すの?

第二新卒女性
第二新卒女性
Fランってよく聞くけど、具体的にはどこを指すんだろう。
Kei
Kei
元々は、河合塾でボーダー偏差値35.0未満の大学をBFと表示していた事が始まりです。

河合塾が発表した「2023年度入試難易度予想一覧」にも偏差値が記載されています。
偏差値35.0未満の場合は「BF」と表示されるのですが、これが「Fランク大学(Fラン)」を指します。

本表では、各偏差値帯の下限値を表示しています。このうち37.4以下の偏差値帯は便宜上35.0で表示しています。
偏差値の算出は各大学の入試科目・配点に沿って行っています。
なお、ボーダーラインの設定基礎となる前年度入試結果調査データにおいて、不合格者数が少ないため合格率50%となる偏差値帯が存在せず、ボーダーラインが設定できなかった場合、ボーダー・フリー(BF)としています。

引用:Kei-Net 河合塾

ちなみに偏差値35.0以下であれば全てFランと定義するなら、日本の大学の約半数がFランという結果になってしまいます…。

ただ、Fランと言っても就職に強い大学はありますし、学歴より人物評価を重要視されつつある現代において、『Fランだから就職できない』なんて事は全くありません。

また、第二新卒においては一度社会にでている為、学歴の重要度は更に下がります。

Fラン大学は学歴フィルターで不採用?

Fラン大学出身者は全員、学歴フィルターで不採用になるという事はありません。

ですが、採用の基準というのは各企業に委ねられています。そして学歴フィルターは存在しているというのは事実です。

ですので、0か100かで考えるのではなく「学歴フィルターで不採用にする企業もあれば、学歴は採用に全く関係ない企業もある」という風に捉えるのが良いですね。

第二新卒に学歴はどれくらい関係ある?

上述してきた通り、採用基準は各企業により様々です。
かなり学歴を重視してる企業もあれば、全く気にしない企業もあります。

ですので、「どれくらい関係があるのか」という全体論で考えるのではなく、企業ごとに個別に考える必要があります。

第二新卒でも学歴は一定の重要性があると言えます。

ですが、社会人経験の無い新卒に比べ第二新卒の場合、前職での経験やスキル、人物面などが重要視されることが多く、学歴だけで判断されることはあまりありません。
(ただし、業種や職種によっては学歴が求められる場合もあります。)

学歴はあくまでも参考情報の一つにすぎず、最終的な採用判断には他の要素が多く含まれることが多いのです。

Kei
Kei
第二新卒でも、自分の経験やスキルをしっかりアピールし、自己PRを行うことが大切だという事ですね!

第二新卒は「新卒カード」を使えるの?

「新卒カード」とは、就職活動において、新卒であることが有利に働くということを表す言葉です。(正式な言葉というよりはスラングのようなものです)

「新卒カード」とは学生時代に就活を行う人が持てる、言わば特権のようなものなので「第二新卒でも新卒カードって使えるの?」と考える人もいるのではないでしょうか。

ただ残念ながら、新卒カードとは「在学中に就職活動を行う人」が対象となる言葉なので、一旦卒業してしまうと使えなくなってしまいます。

新卒はポテンシャル採用が主なので、社会人経験が無い事でマイナス評価をつけられる事がありません。また、一括採用が主流の日本において新卒採用は採用数も多く、採用に対するハードルはあまり高くないという部分がメリットですね。

Kei
Kei
第二新卒には「新卒」という名前がついている上、「卒後3年以内は新卒扱い」と厚労省から企業側に要請が出ている為、誤解される方もいるのですが…新卒と第二新卒の採用方法に関しては、ハッキリ分けている企業が多いです。

第二新卒の就職活動では新卒とは違い、勤務した会社での経験やスキルなど問われる事も多いです。

ただ、そこでうまくアピールする事ができれば新卒より採用されやすくなる可能性もあります。

またポテンシャルに対しても重きを置く企業が多いので、面接ではしっかり自分をアピールできるよう企業分析や自己分析をする事が大切です。

学歴が関係無い仕事は?

学歴をどの程度重視するのかは企業によって違うという事はお伝えしましたが、では逆に学歴が関係無いとされる仕事はどんなものがあるのでしょうか?

Kei
Kei
例えば、以下のものが考えられます
  1. クリエイティブ系の仕事
    グラフィックデザイナーやWEBデザイナー、イラストレーター、ライターなど、才能や実力が重視される職種は学歴があまり関係ないと言われています。
  2. 販売の仕事
    商品やサービスを売るために必要なのは、コミュニケーション能力や人間性だと言われています。そのため、学歴はあまり関係ない事が多いです
  3. IT系の仕事
    プログラマーやエンジニアなど、スキルや実力が求められる仕事においては、学歴よりも実務経験や技術力が重要とされます。
  4. 軽作業や一般事務の仕事
    学歴よりも、勤勉さやコツコツと作業ができるかどうかが重要な仕事もあります。

ただし、これらの仕事でも学歴が重視される場合があるため、あくまでも一般的な傾向として捉えてくださいね。

学歴不問でホワイトな仕事を探す方法

第二新卒女性
第二新卒女性
学歴に重きをおくかどうかは企業によって違うのはわかったけど、学歴に自信が無い場合どうやって仕事を探したら良いの?
Kei
Kei
第二新卒向けの転職サイトや転職エージェントを使うのがおすすめです

企業側は求人を出す際、学歴重視だったとしてもそれをハッキリ表に出すような事はしません。

ですが(学歴に限りませんが)ほとんどの場合、企業側には明確に求める人物像があります。

例えば求人を出す際、法律で「年齢」や「性別」を記載する事は禁止されています。
また学歴を基準にする事は、法律では禁止されていませんが世間から批判の対象になります。

問題は、企業側には求める人物像が明確にあるにも関わらず、様々な事情からハッキリと書けない部分が多いという事なのです。

Kei
Kei
せっかく求人に応募したら、『実は求人票には書けなかったのですが年齢制限があって…』とお断りされる場面も見てきました。色々な縛りがあるのは仕方ないかもしれませんが、採用側にとっても求職者にとっても効率が悪いですね…。

私が転職エージェント等を使う事をお勧めする理由は、転職エージェントであれば企業側の裏のニーズがわかっている事が多く、このような状況にはならないからです。

基本的に転職エージェントからおすすめされた求人は学歴フィルターが無く(あったとしても条件をクリアしている)、応募したのに門前払いされる…という可能性は非常に少ないのです。

また転職エージェントは求職者に求人を紹介するにあたり、事前に求職者との面談を行います。そこで求職者の価値観や条件の希望などを深く聞いてくれる為、ミスマッチがおこる可能性が低くなります。

また第二新卒向けの転職サイトや転職エージェントは「ブラック企業」を排除しているものも多いです。

実はブラック企業には定義がありません。
「ブラック企業を排除している」というのは各転職サイトや転職エージェントの基準によります。

同じように、ホワイト企業にも定義がありません。
給与や休みが多いと嬉しいのはみんな同じなので共通認識になりやすいですが、例えば「研修が多い」ことを「無駄な事が多くてブラックだ」と捉えるか「教育に手厚くてホワイトだ」と捉えるかは人によります。

つまり、『学歴不問のホワイト企業を探す』には『求職者の細かいニーズや価値観を理解して求人を探す事ができる』転職エージェントが便利なのです。

私は多くの方の就職活動に携わってきた経験から、就職活動がスムーズにいかないと悩む方の原因の多くは『企業分析と自己分析がうまくできていないから』だと感じています。

就職活動は「企業分析」と「自己分析」の両輪で進める必要があります。

自分がどの位置で、どういった企業を目指したいのかが明確であれば就職活動はスムーズにいく事が多いです。

ですが、第二新卒であればこれからのキャリアに悩んでいる方も多いですし、自己分析や企業分析はどうやれば良いのか、「正解」がわからない人も多いのではないでしょうか。

Kei
Kei
そういう場合は、ぜひ第二新卒向けの転職エージェントを利用してみてください。
若手向けの転職エージェントはカウンセリングや就職サポートがしっかりしている所が多く、それぞれの悩みに寄り添ってくれる所が多いですよ。
ただ、転職エージェントとの相性が合わない可能性もありますので2つ以上登録するのがおすすめですね。

第二新卒の就職活動において、キャリアアップを目指すか、未経験の職種に挑戦したいかなど、目的や状況によっておすすめの転職サイトやエージェントは異なるため、このサイトではそれぞれのカテゴリに合わせて紹介しています。

それぞれの紹介会社の特徴を知ってから、ご自身で「合いそう」と感じた所に登録するのが一番間違いがない方法だと思います。

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Kei
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ぜひ自分にあった方法で、納得のいく就職活動を行なって下さいね。皆さんの就職活動を心から応援しています!