名前：Kei
職業：大学のキャリアセンターで新卒〜既卒・第二新卒の就職支援を担当（現役）
資格：キャリアコンサルタント（国家資格）の他、CDA（キャリアデペロップメントアドバイザー）、進路アドバイザー、メンタルヘルスマネジメントⅡ・Ⅲ種など、キャリアと心理に係る多くの資格を取得。
備考：大学卒業後、新卒で銀行に就職したものの1年で退職し、その後5年間で5回の転職を経験。この経験から職業選択の重要性を痛感し、キャリアと心理に関する複数の資格を取得。大学のキャリアセンターに転職しこれまでに多くの求職者サポートに携わる。
この記事では、実際に失業手当を受けながら就職活動を行なった経験があり、現在は仕事で就職支援に携わる筆者が
失業保険の認定日を忘れてハローワークに行く事が出来なかった場合、失業手当はどうなるのか、またハローワークにはどのように伝えるべきか、注意点をわかりやすく解説します。
認定日にハローワークに行けなかった場合はどうなるのか
まず、認定日にハローワークに行けなかった場合は原則不認定となり、その回の失業手当は支給されません。（怪我や急病などやむを得ない場合を除く）
ただし、失業手当は4週間（28日）ごとに認定日があり、その回の認定日が不支給となるだけで、受け取れなかった分は手続きをすれば次回以降に繰越されます。（支給総額は減らない）
というのも、今回の認定が不認定となる場合でも、次回の認定日を設定してもらったり、次回の失業認定申告書を受け取る必要があり、これを行わないと次回以降の失業手当を受け取る事ができないからです。
また、当然ですが次回の認定日も所定の求職活動実績（2回※）は必要になります。
※多くの場合は2回ですが、それ以上必要なケースもあります。
やむを得ない場合は対応してもらえる
ハローワークの認定日は原則変更できませんが、それが「やむを得ない理由」によるもので、かつそれを証明できる書類がある場合
その認定日の次の認定日前日までにハローワークに行く事ができれば、認定日を変更できる場合があります。
- 就職
- 採用試験
- 国家試験、検定等資格試験の受験
- 親族の法事
- 本人の病気、ケガ（期間が14日以内※）
- 親族の看護や死亡
- 本人や親族の婚姻
※15日以上の場合は傷病手当が支給されます
ただし、これらはその事実証明（失業認定日当日の状態がわかる証明書類）が必要になります。
＜例＞
採用証明書、面接証明書、医師の証明書など
不認定になるデメリット
求職活動実績が不認定になる事で、デメリットもあります。
- 不認定になった回の失業手当は受給できない
- 離職から1年を超えると、以降の失業手当は受給できない
- 個別延長給付の対象外になる
失業手当はそれぞれの状況に合わせて受給できる日数が決まっていますが、受けられるのは原則、離職日の翌日から1年間（短期雇用特例被保険者は、離職日の翌日から６か月間）と決まっています。
不認定となった期間の受給は次の認定期間に繰越されますが、1年を超えてしまうと、たとえ日数が残っていたとしても受給できなくなるので注意が必要です。
また個別延長給付とは、会社都合退職で、かつハローワークが再就職が困難だと認めた場合に、所定給付日数の支給終了後に給付日数が延長される制度です。
対象者は少ないものの、これが適応される方にとって不認定となる事はかなりの痛手となるので、なるべく不認定にはならないようにしましょう。
認定日の当日で、ハローワーク営業時間内に行けるならセーフ
認定時間については、変更が可能です。
自分が指定された認定時間については、雇用保険受給資格者証で確認することができます。
（認定証の右上に、上の写真のような形で記載されています）
その際、特に別の時間を指定される訳でもなく、単に「その日の内に来れるなら何時に来ても良い」という回答でした。
ハローワークに怒られない伝え方（言い訳）
まず認定日に行けなかった事を伝える際には、絶対にハローワークに嘘をつかないようにしましょう。
もし不認定になっても、ほとんどの人にとっては「支給が認定期間1回分先送りになるだけ」です。
嘘をつくのはメリットが乏しい上に、リスクが高すぎます。
絶対に嘘をついてはいけない
例えば「身内に急な不幸があった」という嘘をついた場合…
「やむをえない事情」と判断され、不認定ではなく「日程変更できる事情」として処理しようとされ、証拠を求められる可能性があります。
もしそこで証拠を出せず嘘をついた事がバレると「不正行為」と認定され、厳しい処罰を受ける可能性があります。
働いたことを申告しなかったり、偽った申告をするなど、不正な行為により基本手当等を受けようとした場合（現実に給付を受けたか否かは問いません）には、すべて不正受給になります。
不正受給をすると、給付金を受ける権利は、すべて失います
ー引用元：厚生労働省 不正受給について（事例等）
正しい伝え方
ハローワークは、基本的に求職者の味方となる国の機関です。
ですので「嘘をつく」「偽りの申請を行う」といった行為には厳しく対応しますが、「うっかり忘れていた」といった単なるミスによるものに対しては、基本的に怒られるような事はありません。
忘れていた事に対して真摯に反省している態度で伝えればスムーズに対応して貰えるはずです。
（「次からは気をつけて下さね」くらいは言われるかもしれませんが^^;）
「大変申し訳ありません。認定日の日程を勘違いしており、認定日当日にハローワークに行く事ができませんでした。」
伝える際は直接ハローワークの窓口に行きましょう。
先に電話を入れておいてもOKです。
また、繰り返しますが、ハローワークに伝える際に大切なのはこの2点です。
- 嘘をつかない事
- 真摯に反省している態度をとること
これさえ守っていれば、ハローワークは求職者の味方でいてくれます。
まとめ
認定日を忘れて行けなかった時の言い訳は、「嘘をついたり偽ったりせず、真摯な態度で謝る」という事に尽きます。
認定日にハローワークに行けなかった場合、「やむを得ない事情」と認定されれば、不認定ではなく認定日変更の手続きをしてもらえる可能性もありますが
「うっかり忘れていた」という場合は、基本的に不認定となります。
また、離職から1年を超えるとそれ以降の失業手当は受けられない点と、個別延長給付の対象外となってしまう点は注意しておきましょう。
ただしほとんどの人にとって、認定日に行けなかった場合のペナルティは失業手当が「次の認定日に繰越しされる」だけです。
受給総額は変わりませんし、もし認定日に行けなかった理由に対して嘘をついてしまうと、バレた時に厳しい罰則があります。
嘘をつくメリットは少ない上にデメリットが多すぎるので、正直に理由を話す事が大切です。
また、真摯な態度で「忘れていた」事を伝えれば、「怒られる」という事は基本的にありません。
最後に。
認定日に必要な求職活動実績を作るには、転職エージェントのオンラインセミナーがおすすめです。
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— 就職担当Kei@キャリコン更新しました！ (@shukatu_pocket) October 15, 2023
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