職業:大学のキャリアセンターで新卒〜既卒・第二新卒の就職支援を担当(現役)
資格:キャリアコンサルタント(国家資格)の他、CDA(キャリアデペロップメントアドバイザー)、進路アドバイザー、メンタルヘルスマネジメントⅡ・Ⅲ種など、キャリアと心理に係る多くの資格を取得。
備考:大学卒業後、新卒で銀行に就職したものの1年で退職し、その後5年間で5回の転職(派遣・アルバイト・正社員含む)を経験。この経験から職業選択の重要性を痛感し、キャリアと心理に関する複数の資格を取得。大学のキャリアセンターに転職しこれまでに多くの求職者サポートに携わる。
この記事では、失業手当を受けながら実際に就職活動を行った経験があり、現在は就職支援に従事する筆者が
職業訓練を受ける際の失業保険(失業手当)をわかりやすく解説していきます。
失業手当と職業訓練:求職活動実績はどうなる?
失業保険を受給している間に職業訓練を受講すると、求職活動に関する扱いが変わります。ここでは、失業手当受給中の職業訓練と求職活動実績について詳しく解説します。
失業手当の基本ルール
失業手当を受給するためには、定められた回数分の求職活動を行い、その実績を認定日にハローワークに報告する必要があります(🟰求職活動実積)
【失業認定申告書】
ー引用:ハローワーク
この求職活動実績には、求人応募や企業との面接、職業相談などが含まれ、指定された回数を満たしていなければなりません。
ただし職業訓練を受講した場合、求職活動実績を作らなくても手当を受ける事ができます。
職業訓練受講者が給付金を受ける為の注意点
職業訓練を受ける事になった場合、失業手当ではなく職業訓練の給付金を受ける事になります。
失業手当と職業訓練給付金は同時に受け取れない
職業訓練給付金は月額10万円支給されますが、職業訓練を受けている間は最大2年間受給する事が可能です。
ちなみに、失業手当の受給日数は1/3以上残っていないと対象外になるので注意しましょう。
<対象になる条件>
- ハローワークに求職申し込み済
- 職業訓練の開始時、失業保険の残受給日数が1/3以上ある
- 直近1年以内に職業訓練を受講していない
職業訓練を受けることで、就職に繋がるスキルを身に付けることが可能となります。
原則無料(テキスト代などはかかるケースもある)ですが、受講する前には厳しい基準があります。
訓練中の給付金の支給要件について
2023年4月1日以降、職業訓練を受講される方についての支給要件は以下のとおりです。
- 本人収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 訓練実施日全てに出席する
(やむを得ない理由により欠席し、証明できる場合(育児・介護を行う者や求職者支援訓練の基礎コースを受講する者については証明ができない場合を含める)であっても、8割以上出席する。)- 世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
- 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない
ただし、これは給付金を受ける場合です。
失業手当を受けながら職業訓練を受ける事自体は可能です。
職業訓練相談は求職活動実績になる
職業訓練を受けるかどうか迷っている場合、ハローワークで職業訓練について相談をすれば、それは「求職活動実績」と認定されます。
失業手当を受ける場合、認定日までに所定の回数(多くの場合2回)の求職活動実績が必要となりますが、それをこの相談で1回分満たす事ができます。
ただし、職業訓練を受けている間は他の求職活動実績は不要になります。
職業訓練は求職活動実績の利用には向かない
職業訓練の受講は厳しいハードルと審査があり、本当に必要としている人が受講するべきです。
職業訓練を失業手当の代わりに受けようと考える人もいるかもしれませんが、かなり効率が悪いのでやめておきましょう。
勿論、無料で講座を受けられるというのは非常にメリットが大きいのですが、求職活動実績をメインに考えているのであれば、転職エージェントのオンラインセミナーがとても簡単なのでおすすめです。(顔出しも不要です)
筆者はこれまでに様々な派遣サイト、転職サイト・エージェントに登録してきました。
その中で求職活動実績として一番手軽に利用できたのは、リクルートエージェントでした。
リクルートエージェントは業界最大規模の転職エージェントで、オンラインセミナーの種類が他社と比べて豊富です。
※オンラインセミナーへの参加も求職活動実績になります。
ー引用:リクルートエージェント オンラインセミナー